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2010年5月 9日 (日)

【SIMロック問題】グローバルに躍進し得る携帯端末メーカーをローカルな通信事業から分離すべき

はじめに、SIMロック論争を理解するには次の2点を理解する必要があるだろう。

・携帯通信事業はインフラビジネス
基本的には、事業者が莫大かつ長期の借金をし基地局を整備しネットワーク品質を維持しながら回線利用料を借金返済に充てるインフラビジネスである。

・SIMロック解除は携帯通信事業者にとり不安定要因
一般的な利用者は「携帯は普通に通話・通信できて回線利用料金が安いのが良い。端末は普通の機能があれば十分だがアドレス帳などデータの入れ替えは面倒。SIMフリーならばデータの入れ替えをせずに回線利用料金の安い業者に乗り換えられるので便利。」と考えるだろう。これは通信業者にとって回線契約の流動化につながり、回線利用料収入の不安定要因と映る。

業者の思惑(想像)
先に述べた2点を踏まえて、携帯通信事業者の思惑を想像してみよう。

・借金の多い事業者
借金返済できるまでは特に経営の不安定化は避けたい。SIMロック解除は利用料収入の不安定化につながる為、よほど勝算が無い限りやりたくない。

・回線契約シェアがトップの事業者
他社とサービスレベルに明確な差が無ければSIMロック解除はやる意味が無い。シェアがトップなだけに、SIMロック解除によりシェアが上昇するより下落するリスクのほうが大きい。

・独自方式を採用している事業者
SIMロック解除はシェアを高めるチャンスだが、そのために独自方式を変更しなくてはならない。つまり一時的にせよ「借金の多い事業者」にならざるを得ず、やはり勝算がなければSIMロック解除に賛同できない。

かくして、日本において通信事業者自らのSIMロック解除は行われず、回線と端末のセット販売は続き、通信事業者主導のもとガラパゴス携帯が作られ続ける事になる。

ガラパゴスからの突破口は?
SIMロック解除に動く場合は以下の通り、いくつか考えられる。

・収益の多様化
有料コンテンツ販売、広告、海外進出など、携帯通信事業者が回線利用料以外の収益が上げられるようになる場合(これが実現するには時間がかかるだろう)。

・借金の肩代わり
他産業の会社等が良い条件で携帯通信事業者の借金を肩代わりしてくれる場合(大胆な経営判断が必要だろう)。

・外圧
政府主導、又は影響力の大きい端末メーカーの要求による場合(これは後述)。

グローバルに躍進し得る携帯端末メーカーをローカルな通信事業から分離すべき
いずれにしても、日本の通信事業そのものは人口が減少傾向にある以上、成長産業にはなりえないだろうし、これに付き合っているガラパゴス携帯端末メーカーもこのままでは尻すぼみになるだろう。一方で、世界の携帯端末ビジネスでは、小国フィンランドの企業であるノキアが活躍しながらも、グーグルやアップルが参入し、成長市場の中国ではトンデモケータイが多種作られているなど、熾烈な競争と進化が行われている。現在の状況が続けば競争力のある端末を引っ提げ資本力に勝る海外の端末メーカーにガラパゴスケータイは淘汰されるだろう。現状でもiPhoneやグーグル携帯などその兆候はあるのだ。

ここはmutterawayさんも指摘している通り、また、総務省が検討しようとしている通り、国が関与しSIMロックを排除し国内の携帯端末事業者を世界で活躍できるように育成すべき時期にきているだろう。携帯通信事業者は先に述べたような制約のもと事業を展開している以上、自らSIMロック解除に動く事は期待薄である。

携帯電話の利用者である自分自身も、世界の携帯端末を自由に選択し利用したいと思っているし、無為に時間を費やし世界に遅れるよりは将来の産業振興の為に一時的な税金を支払う事も「あり」と考えている。

参考リンク
携帯電話におけるSIMロック論争 - 松本徹三(アゴラ)
http://agora-web.jp/archives/969871.html

SIMロック排除は効率的なビジネスモデルの再構築を促進する(Mutteraway 時事問題 を語るブログ)
http://bobby.hkisl.net/mutteraway/?p=2092

常識を打ち破る「美しすぎるトンデモケータイ」--中国トンデモケータイ図鑑
http://japan.cnet.com/column/mobileyamane/story/0,3800089004,20412345,00.htm

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